Sifuあだちや 土に還る鞄 #6

 

私と紙布と河の流れ

 

 

いよいよ、2017年も終わりとなります。

今年もお世話になりました。来年も何卒宜しくお願い申し上げます。

毎年慌ただしい年末のなか、やり残しに後ろ髪を引かれながら年越しのカウントダウンにはいっております。

12月の展示会は無事に閉幕し、翌週すぐにご報告もかねて桜井貞子先生への今年最後のご挨拶に、水戸へとお訪れました。

先生は、来年1月に開催する作品展の出品に向けて、作業のあい間の貴重な時間を、私にくださいました。

この日は、紙布の歴史についてのお話を聞かせてくださいました。時は安土桃山時代から、戦国時代へと逆上るとても興味深い内容でした。

とても長い物語となるのでまた次回のブログにてお話したいと思います。


 

今年、最後の展示会についてご紹介いたします。

 

12月6日から3日間、東京ビッグサイトで開催された「新ものづくり・新サービス展」では初日の開会式後、ご来賓の前で補助金の成果発表をさせていただきました。

これまでの、成果、活動そして今後の更なる経済活動への動向について、しっかり発表ができ、大役を失敗することなく、なんとか初日を無事こなすことができました。

私の右腕となる、15年以上働く彼女のアイコンタクトが「大丈夫ですよ」と無言の笑みが、助けとなりました。

8日まで、多くの方々が紙布のブースを訪れてくださり、新作の「紙わざシリーズ」の紙袋仕様の紙布袋や、日本酒袋やワイン袋を興味深く、様々な質問をしてくださり、また、多くの方々が写真を撮らせて欲しいと撮影をされていきました。

美濃和紙を紙布用に双糸へと撚りをかけた紙糸

 

 

 

 

 

 

YKK製紙ファスナー~スライダー・ムシ・テープも全て紙

 

#人気の紙わざS.S

#一升瓶の紙布袋

#ワインの紙布袋

#美濃和紙の糸

#美濃和紙の組ひも

#美濃和紙の生地

#紙のファスナー

 

 

 

右が新品のDEKAバッグ、左が洗濯機で洗いながら、1年半使い込んだ紙布バッグです。使い込むと、風合いは柔らかくなりました。

 

丸安ニットの伊藤社長と一緒に、書道家で、ご自身で雑貨のブランドをもち、多方面に活躍中の緒形幹太さんも応援に来てくださいました。

実は緒形幹太さんとは、昨年9月に名古屋の400年の有松絞りの歴史をもつ「竹田喜兵衛商店」を訪れた時に、書道家として展示会を開催している際に、出会ったのがきっかけでした。背が高くスラっとして、お父様の緒形拳氏にも面影がよく似た素敵な方です。

今年の展示会へは、お取引様、仕入れ先様、あだち産業センター様、東京都中小企業振興公社様、信用金庫様、中小機構様と多くの方にお越しいただき、盛り上げていただきました。 深く感謝申し上げます。

あと、何時間かで日本は2018年を迎えます。

多くの方々のご協力、応援、励まし、そして支えがあって2017年から2018年を迎えることができます。

私は、「ものづくりとは、人づくり」と たびたび言葉にしますが、実に日々体験しているのです。そして本当は人に恵まれた中にいるのだと思えるのです。

 

「 ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず 」

川の流れは絶えることがなく、常に移り変わっていきます。水しぶきや、消えたり生まれたりする水泡も一つとして同じではないのです。

世の中も同じで、私たちは、10人いれば十色で、人生には敗者も勝者もないのです。そして、大きな流れの中では小さな存在でしかないのです。だから、おごることも、自分の力を過信することなく、人に支えられ生かされていることに感謝することが大切なのです。

今日はこの言葉が心に響いた論語です。

takako.n